【体験談あり】ITパスポートの難易度は?必要な勉強時間や勉強方法を実際の受験者が解説
「ITパスポートに興味はあるけれど、IT未経験でも合格できる?」
「合格するには、どのくらいの勉強時間が必要?」
このような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を証明できる国家試験です。
ITエンジニアだけを対象とした資格ではなく、営業職や事務職、学生など、幅広い人が受験しています。
一方で、ITの知識だけでなく、経営戦略や会計、法律、プロジェクト管理なども出題されるため、出題範囲は決して狭くありません。基礎的な試験だからといって、勉強せずに合格できるとは限らないでしょう。
この記事では、ITパスポートの難易度や合格率、必要な勉強時間、勉強方法について、実際に受験した経験を交えながら解説します。
そのほかにも様々な資格試験の対策をコラムでご紹介しておりますので、合わせてご確認ください。
参考:https://www.clinks.jp/column-cat/qualification/
- 【難易度】合格率は約50%。基礎的な国家試験だが、IT・経営・管理と出題範囲が広いため無勉強での合格は難しい。
- 【勉強時間】IT未経験者は「100〜150時間」、基礎知識がある人は「50〜100時間」が合格の目安。
- 【合格の条件】総合点600点以上かつ、3分野すべてで基準点(各300点以上)のクリアが必要なため、バランスの良い学習が必須。
- 【勉強方法】参考書で全体像を把握し、「過去問道場」などで問題演習を繰り返して苦手分野を克服していく反復学習が効率的。
目次

ITパスポート試験は、経済産業省が認定する「情報処理技術者試験」の一つで、ITを利用するすべての社会人や、これから社会人になる人に必要な基礎知識を証明できる国家試験です。
通称、「iパス」とも呼ばれます。
公式サイト:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
パソコンの操作方法を問う試験ではなく、ネットワークやデータベース、情報セキュリティといったITの基礎知識に加え、企業活動や経営戦略、会計、法務なども幅広く出題されます。
ITパスポート試験の概要は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験方式 | CBT方式 |
| 試験時間 | 120分 |
| 出題数 | 100問 |
| 出題形式 | 四肢択一式 |
| 実施時期 | 年間を通じて随時実施 |
| 出題分野 | ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系 |
CBT方式は、会場に設置されたパソコンを使って解答する試験方式です。
決められた試験日に全国で一斉に受験する形式ではなく、受験可能な会場や日時から希望する日程を選べます。
ただし、会場によって実施日や空き状況が異なるため、受験を決めたら早めに確認しておきましょう。

ITパスポートでは、大きく分けて「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の3分野から出題されます。
ストラテジ系
ストラテジ系では、企業活動や経営戦略、システム戦略、法律、会計などに関する問題が出題されます。ITパスポートという名称から、コンピューターに関する問題だけを想像する方もいるかもしれません。しかし、実際には経営やビジネスに関する問題も多く出題されます。
マネジメント系
マネジメント系では、システム開発の進め方やプロジェクト管理、ITサービスの運用などに関する問題が出題されます。システムがどのような流れで企画・開発・運用されるのかを理解する必要があります。
テクノロジ系
テクノロジ系では、コンピューターやネットワーク、データベース、情報セキュリティなどに関する問題が出題されます。IT未経験者の場合、専門用語が多いテクノロジ系に難しさを感じることがあります。
このように、ITパスポートにはITの知識だけでなく、経営や会計などの知識も必要です。
IT関連の仕事をしている方でも、普段の業務で触れない分野には苦戦する可能性があるため、3分野をバランスよく学習しましょう。

ITパスポートは、情報処理技術者試験のなかでは基礎的な位置づけの試験です。
ただし、基礎的だからといって、誰でも簡単に合格できるわけではありません。
合格率や合格基準、出題範囲から難易度を確認してみましょう。
ITパスポートの合格率は約50%
IPAが公表した2025年度の試験結果によると、ITパスポート試験の合格率は48.6%でした。
受験者のおよそ2人に1人が合格している計算です。
合格率だけを見ると、それほど難しくないように感じるかもしれません。
しかし、受験者には事前に勉強している人や、すでにIT・ビジネスの知識を持っている人も含まれています。そのため、「合格率が約50%だから、勉強しなくても半分の確率で合格できる」という意味ではありません。
出典:IPA「令和7年度『iパス(ITパスポート試験)』の年間応募者数等について」
総合点だけでなく分野別の基準もある
ITパスポートの合格基準は、1,000点満点中600点以上です。ただし、総合評価点が600点以上であれば、必ず合格できるわけではありません。
ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の各分野でも、それぞれ1,000点満点中300点以上を取る必要があります。例えば、総合評価点が650点でも、テクノロジ系の評価点が300点未満だった場合は、合格基準を満たしません。
得意分野だけで点数を稼ぐのではなく、3分野をバランスよく勉強することが重要です。
IT未経験者には専門用語が難しく感じられる
IT未経験者が特に難しいと感じやすいのが、専門用語の多さです。
ITパスポートでは、ネットワーク、データベース、情報セキュリティなど、日常生活ではあまり使用しない用語が数多く登場します。
また、アルファベットの略語も多いため、用語の意味を区別できずに混乱することがあります。
最初からすべてを覚えようとするのではなく、参考書や問題演習を繰り返しながら、少しずつ理解していくことが大切です。
試験の出題範囲が広い
ITパスポートの難しさは、一つひとつの問題が極端に難しいことよりも、出題範囲が広いことにあります。コンピューターやセキュリティだけでなく、経営戦略、マーケティング、法務、会計、プロジェクト管理なども学ばなければなりません。
すでに知識がある分野でも油断せず、まずは出題範囲全体を確認する必要があります。

ITパスポートの勉強時間は、受験前の知識や実務経験によって異なります。IPAが「合格には何時間必要」と公式に定めているわけではありません。
そのため、次の時間はあくまで学習計画を立てる際の目安として考えてください。
| 受験者の知識・経験 | 勉強時間の目安 |
|---|---|
| IT・ビジネスの知識がほとんどない人 | 100~150時間程度 |
| パソコンやITに関する基礎知識がある人 | 50~100時間程度 |
| IT関連の実務経験や学習経験がある人 | 30~50時間程度 |
※上記は一般的な学習時間の目安です。合格を保証するものではありません。

ここからは、IT業界未経験で入社した私が、約2か月半の学習を経てITパスポートに合格した経験をもとに、実際の勉強方法や試験の難易度について紹介します。
※以下は受験者本人の体験談です。必要な勉強時間や難しいと感じる分野には個人差があります。
ITパスポートを受験したきっかけ
私はIT業界未経験でIT企業に中途入社しました。エンジニア職ではありませんでしたが、仕事をするうえでITの基礎知識が必要になる場面が多く、上司から勧められたことをきっかけにITパスポートを受験しました。
入社当初は、業務のなかで使われるIT用語を十分に理解できないこともありました。
ITパスポートの勉強を通じて、知識を基礎から体系的に身につけたいと考え、受験を決めました。
受験前のIT知識
受験当時は、仕事でパソコンやWebサービスを日常的に使用していました。
また、Webサイトの作成・運用に関わっていたため、一般的なパソコン操作や一部のIT用語については知識がありました。
一方で、ネットワークやデータベース、システム開発の流れなどについては、詳しく説明できるほどの知識はありませんでした。
実際の勉強時間と勉強方法
私は、試験に向けて約2か月半学習しました。正確な合計時間は記録していませんが、IT未経験でエンジニア職でもなかったため、内容を理解するまでには時間がかかりました。
ITパスポートは比較的取得しやすい資格といわれることもありますが、実際に勉強を始めると、聞き慣れない専門用語や初めて知る内容が多く、私自身は想像していたよりも難しく感じました。
そのため、短期間で詰め込むのではなく、参考書を繰り返し読みながら過去問題に取り組み、段階的に正答率を上げていく計画を立てました。
実際に立てた学習スケジュール
私が実際に立てていた学習スケジュールは、次のような内容です。
| 時期 | 主な学習内容 | 目標 |
|---|---|---|
| 1か月目前半 | 参考書を通読したうえで過去問題を解く | 試験範囲の把握と苦手分野の洗い出し |
| 1か月目後半 | 苦手分野を中心に参考書を読み直し、分野別の過去問題を解く | 1月中旬に正答率45% |
| 2か月目前半 | 分野別の過去問題を繰り返す | 正答率60~65% |
| 2か月目後半 | 過去問題と間違えた問題の復習 | 安定して合格圏に入る |
| 3か月目 | 試験本番 | 合格 |
学習を始めた頃は、参考書を最初から最後まで読み、試験範囲の全体像を把握しました。
その後は、過去問題を解いて苦手な分野を洗い出し、該当する部分を参考書で重点的に読み直しました。
参考書を何周するかは最初から固定せず、理解度やボリュームに合わせて調整していました。
また、2月上旬に過去問題の正答率が60%、翌週に65%へ到達していなければ、試験日を後ろへずらすことも想定していました。
勤務先がIT企業ということもあり、社内にはITパスポートの受験経験者が多く、勉強方法や対策のポイントを教えてもらえました。同じ時期に受験する人との勉強会もあり、分からないことを相談できる環境は、IT未経験の私にとってとても心強く、ありがたかったです。
使用した教材
勉強には、SBクリエイティブの「いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集」と、Webサイトの「ITパスポート試験 過去問道場」を使用しました。
参考:『いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集』を見る
参考:ITパスポート試験 過去問道場
※参考書は毎年改訂されているため、購入する場合は最新年度版をご確認ください。
参考書は、イラストや具体例を使った説明が多く、IT未経験の私でも比較的読み進めやすい内容でした。まずは参考書を通読し、ITパスポートで学ぶ内容の全体像や、それぞれの分野のつながりを把握しました。
その後の問題演習では、過去問道場を中心に利用しました。
問題数が多く、解説や用語の説明も掲載されているため、間違えた理由を確認しながら勉強できました。
試験当日に感じたこと
本番では、過去問題で見たことのある内容だけでなく、初めて見る用語や迷う問題もありました。
最初は分からない問題が続くと不安になりましたが、一つの問題に時間をかけすぎないようにし、迷った問題はあとから見直すようにしました。
試験時間は120分あるため、すぐに答えられる問題から進めれば、見直す時間も確保できます。
結果は、無事に合格でした。勉強を始めた頃は難しく感じる内容も多かったですが、参考書と過去問題を使って繰り返し学習したことが、合格につながったと感じています。
実際に受験してみると、用語を暗記するだけでなく、その言葉がどのような場面で使われるのかを理解しておくことが重要だと感じました。
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を幅広く学べる国家試験です。合格率は約50%ですが、出題範囲が広く、分野別の合格基準も設けられています。
IT未経験者が合格を目指す場合は、余裕を持って学習計画を立てることが大切です。参考書を読むだけでなく、過去問題を繰り返し解き、間違えた理由まで確認しましょう。
また、自分の得意分野と苦手分野を把握し、3分野をバランスよく勉強する必要があります。
ITパスポートの取得はゴールではなく、ITについて学ぶきっかけの一つです。
勉強を通じてIT分野に興味を持った方は、より専門的な資格や実務スキルの習得にも挑戦してみてはいかがでしょうか。
ITエンジニアを目指すうえで、資格の取得は基礎知識を身につける方法の一つです。
一方で、実際の仕事では、知識だけでなく、パソコンの操作やシステムの仕組み、仕事の進め方なども身につける必要があります。
CLINKS株式会社では、未経験からITエンジニアを目指す方を採用しています。
- 入社後はITの基礎から学べる研修をご用意
- 実務に必要なスキルや仕事の進め方も習得可能